Harbour "Grade School Summer"(2014)
スピード感あるサウンドにこれでもかと言わんばかりの王道スタイルでグイグイ押してくるバンドでした。バスドラムが強調されて倍テンが強調されていたり、リズムのタイトさを押し出す方向が、とても最近の東海岸とかそっちのほうのバンドっぽいなあと思います。そこに"Anybody Out There"の頃のRufioに見られたような、温もりと芯のあるテクニカルなギターがフィーチャーされています。
そしてなんと言っても突き抜けるような歌声と小気味いいメロディー。とっても甘酸っぱいです。しかも突き抜けるだけでなくてちょっとトーンを抑えたり、対照的に声を荒げたりもしていて、喜怒哀楽あふれる歌にぐっと引き込まれて行きました。メロディーが途切れる前の1音を、ため息にも似たような声で歌う人って素敵なんだよなあ。
アルバム全体で言えば終盤2曲がオススメです。
M-5"So Long"はそのため息にも近いメロディーに下のハモりが奇麗にハマってます。表向きの明るさとかではなく、もっと内側からエネルギーを発散させてるのが伝わってきます。だから前向きな曲に感じられるんでしょう。
M-6"Untitled"は声を荒げながら疾走する曲。そして荒々しい中で時折出てくるトーンの落ちた声との落差が、より聞き手の感情を高ぶらせてくれます。そこに絡んでくる過度にピロピロしてないギターも素晴らしいです。
聞き手を掴んで離さない歌と痛快に弾き倒されるギター、タイトにスピード感を演出するリズム、全てがかみ合った良い1枚でした。M-6の感じが大好きなので、次回作はその路線だったらいいなあとか思ってしまう、すでに次のアルバムが楽しみなバンドです。
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