2019年5月16日木曜日

【Disk Review】Neutral "Force of compromise" (2019)

Neutral "Force of compromise"(2019)

(実はひっそりと裏ジャケットにいます)




山梨、甲府のメロディックパンクNEUTRALが先月リリースした3rdです。今作は自主レーベルからのリリースになっているようです。ミックス、マスタリングはなんとThousand OaksのAlex。

ということでNEUTRALの新作です!メロディックに対する知識量と肩の高さでは右に出る者がいない、メロディック界の大ベテランである彼ら。国内のお酒がすすむ界隈に加え、海外のコアなリスナーからも注目を集めていた1枚をレビューします。



M-3"Ratio"のキテレツなリフからクリーンを交じえた大胆なテンポチェンジ、ひたすらメインリフを繰り返す中で少しずつ変化が出ていくM-5"fALL again"と、一見プログレッシブな面が印象的に聴こえる今作。しかしどの曲もよくよく聞いていくとやっていることはシンプルで("fALL again"は除く笑)、あくまで飾らないのに耳に残るボーカルのメロディが肝になった、極めて彼ららしいスタイルのアルバムだなあというのか率直な感想です。



その中で特にすごいと感じたのはリードギター。過去作の弦楽器隊はどちらかといえばベースのヒーローっぷりが目立っていたけれど、今作は先にも書いた"Ratio"やM-6"Why?"、M-13"Band"のように、曲の雰囲気を支配し熱量を上げていくギターの存在感が際立っています。ボーカル、ベースのメロディだけでなく、ギターもリードでメロディメイクに加わる機会が増え、シンプルな中でも表現に多彩さが増した点は前作との最大の違いではないでしょうか。




あとはレビューの論旨関係なしに言うと、珍しくけだるそうなメロディからアルバムをスタートさせるM-1"Day to day"、某バンドの名前そっくりなM-2"Secondshit"、NUFANライクなM-7”Branching of life”あたりがめちゃくちゃいい曲です。(曲紹介コーナーか)

変にメタルやハードコアには近寄らず、職人技とメンバー個々の武器を駆使して、あの手この手でメロディの魅力を最大限まで引き出した名盤。まだ手にしていない人はぜひ一聴を。

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