2015年7月7日火曜日

【Disk Review】Lawskof "Self Titled" (2012)

よきかなよきかなって書こうとしたら、なんだかめちゃくちゃロマンチック()なレビューになってしまった。

Lawskof "Self Titled" (2012)
Rate 4.46 / 5.00





オハイオ州クリーブランドのツインボーカルメロディックパンクバンド、Lawskofのセルフタイトルです。バンドは現在新譜を作っている…?みたいですね。先週Warpedにちらっと出演していたようです。

このアルバムのリリースは3年前。その後シングルを何枚か出しています。そちらと比べると演奏にラフさが目立つんですが、そのラフさが逆に青さを際立たせることになっていますね。2ビート主体で、かつシャウトも交えながら力押しをする曲が多いものの、どこかのどかで、のびのびとした印象を受けます。

正直言ってその青々とした疾走チューンもいいんですが、それ以上に8ビートでじっくり聴かせる曲が僕は好みでした。ラフで青臭く、ちょっとお茶目なメロディーと、それでいてきっちりとパンキッシュな感じが同居している感じは、Get Up Kidsを聞いてキュンキュンするアレに近いかもしれません。聴いているとなんだか夜の星を追いかけたくなるやつ(ってこういうのを聞くと勝手に思っている)です。

そんな1枚の中で、最も夜の星を追いかけたくなる(まだ言う)のはM-5"Bound to Drown"。この曲、ここ数年で一番キュンキュンしたかも。


なかなか突き抜けないメロディーに精一杯パンキッシュな8ビートのサウンドが絡み合って、長いフィルインの後はメロディーもリズムも流れ星のように流れていく。そして最後はシャウトで全てをぶち壊しておしまい。シャウトっていろんな感情を表すのに用いることができる表現だと思うんだけど、この曲では悲しみとかでなく青臭さが極まった結果としてシャウトが出てきているように感じます。これがたまらなく聴き手の心を掴んでくるんです。その辺の出し方がむちゃくちゃニクい。この曲はライブで見たらうるっとくるかもなあ。

個人的な考えを言うならば、先ほどあげたGet Up Kidsをよりパンキッシュに解釈したバンドとして、With The Punchesみたいなバンドがいると思っているのですが、その系統が大好きな人にはドンズバだと思います。青臭くてやんちゃな、正攻法のアプローチで聴き手に訴えかけてくるさわやかな1枚でした。制作中の新譜楽しみだなあ。

0 件のコメント:

コメントを投稿