ニューヨークのメロディックハードコア、Such Goldが9/8にEP"Deep In A Hole"をリリースすることをアナウンスしています。それに伴い、新曲”Ransom”が先行公開されています。
新曲は聴く限りだと、前作までのハイパープログレッシブ路線とはちょっと距離を取っているみたいです。彼ららしい独特のコードワークはそのままでも、だいぶ展開がシンプルになった気がしますね。
そんなことはさておき、ここからが今回の記事の本題。
このアナウンスで気になったのが、リリース元がご存じBird Attack Recordsであること。以前から熱心にリリースをチェックしているであろう、このブログを読んでいる方からすると、Bird AttackがSuch Goldをリリースするのは、少々意外に感じるかもしれません。というか自分は率直に、「Bird Attackってこんなレーベルだったっけな」と思いました。
しかしよく見てみると、Bird Attackはこの1年くらいで88 Fingers Louie、Authority Zero、After The Fallと、実績十分な中堅~ベテランのリリースを増やし、レーベルの毛色を変えつつあります。それを踏まえると今回のSuch Goldのリリースは別に不思議ではなさそうです。こうしたバンドをリリースするようになったのは、所属バンドの知名度が上がっていく中で、レーベルとしてさらに規模を拡大する路線に転じたからでしょうか。それは別に否定的に捉えることじゃないし、むしろ歓迎すべきことだと思います。
ただその結果として個人的に、最近のBird Attackのリリースには、数年前のForus、Darko、Straightline、Adrenalizedといったバンドが次々にリリースされていた頃のワクワク感ではなく、むしろ安定感の類を感じるようになりました。冒頭の「Bird Attackってこんなレーベルだったっけな」という違和感の原因はこれ。そしてそれは、今後も出てくるであろう、高速メロディックシーンをワクワクさせるバンドをピックアップする役割が、Bird Attackのものでは無くなりつつあることを意味するのだと思います。
シーンの中でバンドをピックアップする中心的なレーベルが変わるということは、メロディックパンク、特に高速メロディックのシーンが転換期に入るということ。まだもう少しの間はBird Attackがそうした役割を果たすかもしれないけれど、Morning Woodか、Thousand Islandsか、Melodic Punk Styleか、またはまだ見ぬレーベルか。数年後はどこのレーベルがその役割を担うのか、それに合わせてどういったスタイルのバンドが人気を得ていくのかがまったくわからなくなったと、今回のアナウンスを見て感じました。
いちリスナーとしてはそうしたシーンの変化が楽しみだし、また高速メロディック関連のことを多く扱ういちブロガー(笑)としては、その変化を反映したような記事を書いていきたいと思っています。けれど、そのためには今以上に色んなところにアンテナを張らないといけないなあと感じる、そんなお盆の午後でした。
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