【Disk Review】KRANG "SINGALONG" (2018)

早くも今年のベストディスク候補！

KRANG "SINGALONG" (2018)

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昨年夏には来日ツアーも行ったチェコのメロディックパンク、KRANGの新作です。レーベルはBird Attack、Melodic Punk Styleという、現行メロディックパンクリスナーであれば絶対に無視できない盤石の布陣。

今作も前作”Badest Brain”の流れを受け継いだ、ドストレートなハードコアからの影響を感じるスタイルの曲が中心。昨今のテクニカル路線やプログレッシブ路線には目もくれず、小細工とかよりタイトさ、ストレートさを突き詰めた、とても彼ららしい1枚になっていると思います。

その結果として、前作では見られなかった1分を切るようなショートチューンが収録されているんだけど、これがとにかくカッコいい。M-2"IDDQD"、M-4 "No fun in fundamentalism"の2曲が最高です。攻撃的な2ビートを裏付けるタフなリズムワークと、圧のあるギャングコーラスの組み合わせはサークルピットで遊びたい。

もちろん、昨年のコンピレーションに収録したM-1"Life is like a mortal combat"、M-5”Zombies should be slow”など、ショートではない曲も最高です。彼らはどっしりと構えて曲を展開させるのも本当に上手いんですよね。小細工なんてしないでも、シンプルでソリッドであれば、絶対に最高だってことをよーく理解しているのがわかります。

とどめは一見意外なチョイスに見えるThe Beatlesのカバー曲、M-11”Help”。いきなり歌いだしから始まった時は「まじか！」と思ったけど、これがまた名曲。もっと奇抜なカバーかと思いきや、コーラスワークの鉄壁さで完璧に彼らの曲にしてしまいました。全員で普通にコーラスやっても抜群にカッコいいなんてズルい…笑

まだ始まったばかりではあるけど、今年のメロディックパンクを語る上では確実に外せない1枚だと思います。是非チェックしてみてください。再来日とかないかなー。