この日はまたも移動日。今回の旅の中では移動する上での制約が多い区間ということもあって、欲張って観光したりせず目的地に着くことを優先に動いた。
鹿児島中央を出発したのは9時。ここから宮崎へと向かう。昨日同様の快晴で錦江湾沿いを進む車窓は最高に気持ちいい。JR九州の電車は窓が大きいから、乗っていて解放感があるんだよね。自分が電車に乗り込むちょっと前に桜島が噴火したみたいで、噴煙が登るのも見えた。This is 鹿児島みたいな風景を最後にありがとう。
電車は30分くらいで海から離れて、次第に険しい山の中を進むようになった。本当はもっと時間があれば(というか特急乗り継いでいいなら)寄りたかった霧島神宮とかを通り過ぎていく。このあたりは線路の横までビックリするような森で、駅間もものすごいある。おまけにだいたいどこも秘境駅。さっきまでの海とは違うけど、光あふれる森の中をぼけーっと電車に揺られるのも悪くない。
山を越えるとのどかな田園風景が続いた。都城とかいくつかの街を越えて宮崎に着くころには12時だった。昼ご飯を食べようと思ったけど、駅前に人がいない。そして店がない。笑 後から調べたら歩いてちょっと行ったところが一番の繁華街みたい。そんなこと知る由もなく、駅の飲み屋みたいなところで昼ご飯を食べた。平日のランチでドリンク1杯無料でカクテル飲めたんだけどあれは一体…笑
お腹いっぱいになり、さらには駅の待合室でもう一杯やってしまったので、そのあと延岡までは超爆睡だった。途中海がきれいな箇所がいくつかあったんだけどなあ。あとビックリしたのが、宮崎の市内から延岡(たぶん70キロくらい先)まで帰る中高生がたくさんいたこと。自分の育った神奈川でいえば小田原から横浜まで通うみたいなもん。もちろん地元で進学することもできるんだろうけど、そうしない覚悟を持っている彼らが純粋にすごい。(自分は大学ですら覚悟がなくて家から近そうなところを選んだ)
そんなこんなでたどり着いた延岡。店もまばらでなんだか寂しげな雰囲気だし、イオンモール行きのバスも出ている。つまり、駅前は繁華街じゃない。
ただ駅そのものが蔦屋書店やらスタバやらとタイアップしているみたいで、周りの様子と比べて異質な雰囲気を醸し出していたのは面白かった。普段から自然と人が集まる駅を、もっと居心地のいい交流拠点として活用してやろう、みたいな狙いがあるんだろうね。
この狙いに対しては若い人もたくさん集まっていたし、一定の成功は納めているんだろうなーと感じた…んだけど、それにしても駅が異質すぎる。「駅に流行ってる●●を呼びました!」ってだけで、駅前も巻き込んで色々発展させようみたいな雰囲気じゃないのかなあ。これから変わっていくのかもしれないけど、そこだけが少し気になってしまった。
そんなことを考えていたら、この日の上りの終電がやってきた。ここから先、大分の佐伯までは各駅停車が1日に始発と終電の2本しかない。移動に慎重になったのもこれがあったから。日が暮れて明かり一つない峠道を進み、佐伯に到着したのは21時ごろだった。4日目の電車移動はこれにて終了。
0 件のコメント:
コメントを投稿