2014年8月8日金曜日

【Disk Review】Rise Against "The Black Market"(2014)

週末に活動しているバンドでライブに出演するのですが、慢性の金欠にとどめを刺すこととなり、どうやっても残りの8月は家から一歩も出られなさそうです。先ほどとっさにコンビニのバイトに応募しました。

そんな中久しぶりに手に入れた新譜のレビュー。

Rise Against "The Black Market"(2014)
Rate 4.46/5.00

説明不要、アメリカのRIse Againstが先日リリースした7th。彼らはもう世間一般に硬派!哀愁!黒デニム!で通用しますもんね。ハードコアの色彩が強かった初期から、徐々にメロディックなハードコアを突き詰めた結果、ロックのリスナーにも幅広く訴えかけることもできるようになった、偉大なバンド。結果はセールスにも現れていて、今作はビルボードのTop200で3位にランクインしたそうです。今回もかなりメッセージ性の強い曲が並んでいる中で、この結果は本当にすごいことだなと。


ただ今回はこれまでの硬派!哀愁!黒デニム!だけではないようです。M-1"The Great Die-Off"からして明らかに新しいことをやってます。まずストリングスが出て来たのにびっくりしました。そして所々での吐息が漏れるかのような力の抜けたボーカル、勢いだけではないんだ、と言わんばかりにうねるギター。1曲目からこうも変わるかとびっくりしました。特にTimのボーカルがむちゃくちゃいいです。今まで見たこと無いくらいになんかエモいです。



このアルバム全体で今まで彼らが持っていた熱量を少し落として、哀愁感を強めるのと同時に新しい要素を入れたので、そのへんは不自然に感じるかもしれません。(実際僕もそうでした)が、1回目よりも2回目、といった具合に「あれ、これかっこいい…!」ってなるから不思議で、もしかしたらスルメアルバムなのかな。

個人的には後半のほうが硬派でシンプルな曲が多くて、少し前までの彼らっぽさが出ているのかなと思います。アコースティックで明らかにトーンダウンした
M-11"People Live Here"、その前後のM-10“Awake”Too LongとM-12"Bridges"の3曲の流れがかなりカッコいい。"People Live Here"みたいな曲をアルバムに入れてくるくらいなら、Timも個人名義で曲作ってソロとかやったらおもしろいのになあ。去年アコースティックのツアーも回ってたみたいだし。


前作までの彼らが好きだと一聴して「?』と思うかもしれませんが、今まで以上に哀愁漂う1枚、おすすめです。

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