久しぶりのオーストラリア勢レビュー!
Diploma "The Cost of Clarity"(2017)
オーストラリア、メルボルンのメロディックパンク、DiplomaのEPです。どうやらニュージーランド、カナダ出身のメンバーもいる、いわゆる多国籍バンドみたいですが、結構ライブをやったりしているので、皆メルボルンに在住ということなのだと思われます。
そんな彼らの音源、速い曲はM-2"Lauralie"くらいで、あとは00年代前半感あるポップパンク多め。短音リフやら、甘酸っぱいアルペジオ風のフレーズやら、ちょっと懐かしい空気を持った曲が出てきます。
そうした空気の中でスクリームが入ってきたりするんですが、それがポストハードコアっぽい危険な空気を持っているんですよね。彼らのBioを見ると影響を受けたものとして、ポップパンクやパンクロックをベースにしたポストハードコア系のバンドがいくつか上げられているんですが、確かにそんな雰囲気があります。
あとはM-1”Macho”あたりからは、オルタナとかそういった方面からの影響も感じられますね。ひっそりとした展開から一気にボルテージをマックスまで持ち上げていく感じは他の曲と毛色がちょっと違うものの、これはこれでカッコいい。
EP全体を通して聞くとスタイルにはばらつきがあるものの、メロディック系のバンドにはあまり見られない、じりじりとした緊迫感を曲に昇華させようとしている点で特徴的な1枚だと思います。正式な音源は初みたいだし、スタイルがかっちりと固まればひょっとするとEdward in Veniceみたいなバンドになるかも。次の作品も楽しみです。
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