2017年6月18日日曜日

【Disk Review】waterweed "Brightest" (2017)

さすがの貫禄!

waterweed "Brightest"(2017)





大阪のメロディックハードコア、waterweedの新作です。圧倒的なライブとタイトに活動し続ける姿勢とで、日本のメロディックリスナーから絶大な支持を得ているのはもちろん、海外でもかなり知名度が高い彼ら。今作もリリース時に海外サイトの反応が多かったです。

そんなアルバム、彼らのこれまでの荒々しいハードコア路線から想像もつかなかったような、極上メロディックの連続です。実際には少し前のリリースからシフトチェンジしていて、それ自体もインパクトはかなりのものだったんですが、フル作でも堂々の完成度です。


今作は決して小ぎれいにまとまらず絶叫も交えながら歌われる泥臭いメロディーと、随所で炸裂する現行のヨーロッパシーンにも通ずるような巧みなリフ、3人でやってるとは思えない圧のある展開の組み合わせがかなり強烈です。M-1の”Red Eyes”からM-4"Boring Talk"くらいまではその迫力にただただ圧倒されるしかありませんでした。

昔FACTの能面のアルバムを初めて聴いたときに、1曲目からとんでもない圧力と勢いでリフとメロディーが飛び出してきてぶったまげた思い出があるんですが、その感じを久しぶりに受けました。こういうアルバムに出会うと、個人的には「これからどんな体験をさせてくれるんだろう」ってワクワクが止まらなくなります。


あとはアルバムを通して聴いていると、一貫してどこか真っ赤な夕焼けのようなギラつきがあるように感じていたんですが、彼らはそうしたエモーショナルな箇所の引き立たせ方が抜群にうまいんですよね。後半のM-8"July 31"やM-12"M.S.T.B.N"はもちろん、M-3”Four of Force”みたいな勢いのある曲でもベースの入り方や音の抜き方(詰め方)に一工夫があって、それがアルバムに共通したエモーショナルなギラつきに繋がっているように思います。

今年の国内バンドの中だとずば抜けてカッコいい一枚だと思うので、まだチェックできていない人は絶対にチェックしておくべきです。最高。

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