69Enfermos "A Place To Call Home" (2017)
ブラジル南部、Porto Alegreのメロディックパンクバンド69Enfermosの新作です。このブログでは何度か紹介している彼ら、もともとはコロンビアのバンドだったんですが、去年コンピレーションに参加してもらったあたりからブラジルに移住したみたいで、その際にどうやらメンバーチェンジでGt/Vo以外のメンバーが変わっているみたいです。今回もオランダのMorning Wood Recordsからのリリースです。
今回も前作とスタイルは変わらず、90年代直系のストレートさと泣きのメロディのコンビネーションが素晴らしいです。ちょっと厚ぼったいギターや、それに比べると軽快なリズム隊の感じは、やっぱり”Making Friends”の時代のNUFANに近いと思います。
あとは何と言っても金太郎飴クオリティの高さ。アルバム内にスローダウンする曲やパートは一切なく、本当に最初から最後までツッタンツクタンの曲が並んでいます。金太郎飴クオリティの代表格、Pennywiseですらもう少し振れ幅はあるかもしれない…笑 ただ長い活動の中で自分たちのスタイルにブレがないのは驚異的としか言えません。
そんな感じなのでアルバム中どの曲もドストライクなんですが、個人的に大好きなのがM-1"The Lie"、M-4”A Place To Call Home”、M-5"Be Smart Don't Play The Fool"のあたりの、彼ららしいスタイルが輝く曲。どこか鬱蒼とした雰囲気の前2曲では、2ビートにのっかったどこか異質な刻みのフレーズから、サビで突き抜けていく爽快感が気持ちいいですね。3人でやっていることもあって、シンプルでダイナミックに展開していく良曲。
そして後者のようなクラシックなグッドメロディのみで勝負するスタイルは、現行のメロディックシーンにおいてなかなか見られなくなったものだと思います。ド派手なタッピングなどの超絶技巧、スクリームなどは一切ないものの、それでも聴き手をワクワクさせることができる、ベテランだからこそなせる技でしょう。
頼れるベテランはやはり今回も最高にかっこよかったです。今年の夏はスロベニアのPunk Rock Holidayも含めたヨーロッパツアーも決まっている彼ら。きっといいライブするんだろうなあ。
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