2018年5月27日日曜日

【Disk Review】Pense ”Realidade, Vida e Fé” (2018)

待ってました!

Pense "Realidade, Vida e Fé" (2018)




ブラジル、ベロオリゾンテのメロディックハードコア、Penseの3rdです。彼らはこないだ記事にも書いた通り、現行ブラジルメロディックハードコアでは頭一つか二つくらい抜けた存在で、日本でもコアな南米マニアの間で人気なバンドです。

ということでついにリリースされたPenseの新作、リリースの間も空いたし、どんなのが来るんだろう…と心配していたのがバカらしいやつでした!これまでの彼らが武器としてきたスラッシーなリフ、流れるリズムワーク、叫んでるんだか歌ってるんだかわからない暑苦しいボーカルは全部健在で、それぞれのクオリティが凄まじくアップデートされています。オープニングのM-2"Utopia"からしてガッツポーズ必至でした。


その中でも特に顕著に変わったのが演奏面。全員めっちゃ上手くなってる気がする。笑 前作までの彼らの武器であった「荒々しさ」を、「ダイナミックさ」に上手いこと昇華させたなあと感じました。最初に聴いたときちょっと聴きやすくなったと感じたんだけど、物足りなくはなかった正体はダイナミックさなはず。



あとは今作、不自然にならない範囲で結構色々と新しいことをやっているみたいですね。中でも彼らにしては珍しいミドルテンポのM-8”Eu não posso mais”で、これまで掛け合い的な感じでしか歌わなかったギターÍtaloが、結構しっかり歌っていたのにはビックリしました。しかもこの曲、Lions Lionsみたいなポストハードコア感も出ていて、それがなかないい感じ。彼らこんなこともできるんですね。続くM-9”Você sabe com quem está falando”のイントロも似たような雰囲気だし、この先そういう方面に舵を切っても面白いのかなあとも思いました。


そしてアルバムの最後は事前にMVが出ていた”Todo momento é o agora”、"Revitalizar"でした。トラックリストを見て、「いやこの2曲がシメって笑」なんて思ったけど、他の曲もすごいことになっているので、これはこれでアリでした。"Revitalizar"はMV版になかったメロディのシンガロングパートがいい感じです。

ということで少し長くなったけれど、南米とか地域関係なしにメロディックハードコア好きであればチェックしておくべき1枚だと思います。いやーすごかった。

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