Tripwire "Homemade(EP)" (2014)
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ブラジルのPorto Alegreという街のTripwireってバンドが昨年リリースした、4曲入りEPです。彼らはこないだ記事を書いたエクアドルのコンピに収録されていたバンドですね。どうやら現段階ではこのEPが唯一のリリースみたいです。
このブログがよく扱う中南米のバンドはどれもボーカル、演奏共にかなり暑苦しいことが多いと思います。彼らも音的には的にはかなり暑苦しいタイプのバンドですが、ボーカルが程よく力が抜けていてかなり面白いです。曲は"New World Broadcast"の頃のBullet BaneやMute、Rise Againstなんかから影響を受けているのかなあと思わせる硬派さです。それでいながらなよっとしたボーカルってことで、現代の南米版Rufioとでも言えばニュアンスが伝わりやすいと思います。
4曲中自分が一番ビビっときたのはM-3"Not The Same"でした。ファストなメロディックに見られるダイナミックなイントロ、疾走パートでのハモりのタッピングと、のらりくらりとかわすようなメロディーのギャップが新鮮で仕方ありません。Bullet Baneを彷彿とさせるテクニカルさとアグレッションがあるんですよね。"Option To Repression"の超ファストかつタッピングで畳み掛けてくる展開に「こんなバンドががいたんだ!」と興奮をした、その時のことを思い出しました。
ラストM-4の"Future"は軽めの落とし、シャウトが入っているメロディックパンクで、なんだかイージーコアに近いものを感じます。ブラジルにイージーコアのシーンがあるのかはよく知らないけれど、もしかしたら曲作りをするメンバーの頭のどこかにイージーコアの考え方があったのかもしれませんね。
あえて言うなればまだまだ演奏にラフな部分も多いし、スタイルもあまり固まっていない気がします。それでも聞いていて胸がドキドキしてしまう、なかなかかっこいいバンドなのではないでしょうか。今の所この1枚しかないみたいだけど、レコーディングやツアーを経てタフになった状態での彼らの新作に出会ってみたいです。これからがとても楽しみ。
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