2015年4月19日日曜日

【Disk Review】Strung Out "Transmission.Alpha.Delta"(2015)

首をながああああああああああああああくして待っていた一枚。

Strung Out "Transmission.Alpha.Delta"(2015)
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ご存知、FAT WRECK CHORDSが誇る高速メロディック、Strung Outの新作です。前作から約6年とかなり間がありましたが、自分たちのペースでツアーをしていたりと、決して活動はストップさせていなかった彼ら。リリース日がのびのびになっていただけに、このアルバムはかなり長い事楽しみにしていました。

元々パンクからメタルに片足突っ込んだようなバンドではあったけど、特にここ2作は重たく、メタリックなものの割合が多くなっていた彼ら。武器であるテクニカルなギターも、あくまで全体の調和の中での一要素という立ち位置に留まっており、今作もその路線だろうと想像していました。

しかし蓋を開けてみると序盤から痛快なギターが鳴り響き、彼ららしいがちゃがちゃ感のあるメロディックパンクに仕上がっていました。やっぱり彼らはちょっと引くくらいパンキッシュにギターを弾き倒しているほうが様になる。思わず「これこれ!」と言いたくなるような曲が並んでいます。誰が曲作りの中でイニシアチブを取っているのかはわかりませんが、これにはメンバーがやってる別バンド、Implantsの存在も大きく影響を与えていると考えられますね。

そしてなんといってもM-9"Nowheresville"。物理的なスピードはまったく違うけれど、"Twisted By Design"とかの時代の彼らに重なるものがある。今もライブでは古い曲を中心にやっている彼らなので、ライブ映えするんじゃないでしょうか。やっていることは90年代の彼らにかなり近いところがありながら、ここ2作のヘヴィな方面への追求の流れも決してムダにしていないし、進化というのがふさわしいでしょう。

前作から6年。過去の焼き増しに走るのではなく、進化を止めない彼らの今が詰まった1枚です。おすすめ。

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