2014年11月26日水曜日

【Disk Review】New Found Glory "Resurrection" (2014)

彼らの底力を見た気がします。

New Found Glory "Resurrection" (2014)
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アメリカはフロリダのポップパンク、New Found Glory。前置きなんていらないくらいビッグな彼らの新作です。来年には来日も決定している彼ら、このブログを読んでる方なら昨年、ギターのSteveが脱退したこともご存知のことでしょう。4人になってバンドサウンドはどう変化していたのか、気になっていた人も多いのではと思います。かくいう僕もそうです。さらに言うと個人的に前作があんまりピンと来なかったので、本当にどうなってしまうんだろうと思っていました。

ただ今作、超ハマりました。ギターが1本になったのを変に埋めようとするのではなく、リフとバッキング主体にしたことで、超シンプルでいて骨太です。このバンドはそこに
Jordanのボーカルとコーラスがあれば、どんな形にでもなれるんだということをまざまざと見せつけられた気がします。



M-1の"Selfless"から違いがはっきりしているかと思います。ポップでありながら重厚感のあるリフとそれを疾走感のあるものたらしめるリズムまで、完璧。随所に見られるハードコアっぽさもシンプルな曲の中だとはっきりこちら側に伝わって来てとてもいい。



タイトルトラックであるM-2"Resurrection"も引き続きハードコアっぽさあふれるリフで押して行き、途中Terrorのボーカルがキレッキレのシャウトをかましてくれてます。これもシンプルなスタイルでハードコアっぽさが強調されたことからできるアプローチではないでしょうか。



かと思えば、M-4"Ready And Willing"、M-10"Angel"みたいな熱量をおさえて、サビでドカンとくる曲もなかなか素晴らしいです。今作はどの曲にもタフなサウンドがベースにあるぶん、こういう湿った曲が中だるみに感じることはないです。



あとM-11の"Stubborn"。物悲しいメロディーとリフにタイトなリズムがとっても男臭いです。サビのシンガロングとか超やりたい。ほかにもMestとかが好きだった人は確実に反応するであろうM-8"Stories Of A Different Kingなど、全編を通じていろんなセンサーが反応せざるを得ない曲が並んでます。バンドの方向性を変えざるを得ないなかでよくもまあここまで色んな要素を、彼ららしい形でカッコよく聞かせてくれるなあと、ただただ感動するしかありません。

いずれにせよポップさとヘヴィさの融合という、バンドにとって原点にあたる部分をしっかり突き詰め、新しい物に昇華させた素晴らしい1枚です。

Four Year Strongのときにも同じようなことを書いたけれど、今でも彼らのフォロワーが多くいる中、そうしたバンド達をいい意味で置き去りにすることに成功したのではないでしょうか。最近中堅からベテランのバンドがそのフォロワーを置き去りにするような良作を、ぽんぽんリリースしている印象がありますが、今年はもしかしたらそういう年なのかもしれませんね。期せずして新作の歌詞や曲名にResurrection(=復活)というワードをフィーチャーしている両バンド。現段階で来日が決まっているNFGもそうでないFYSも、今後ライブを見れることが楽しみです。

 

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