2014年9月10日水曜日

【Disk Review】A Loss For Words "Before It Caves"(2013)

昨日このページのレイアウトをあれこれした結果、ページの上のほうにメニューバーがつき、サイドバーにリンクとプロフィールが登場しました。メニューバーは本当は各カテゴリにカーソルを合わせると小さいカテゴリが表示されるようにしたかったのだけど、htmlがわからず苦戦中。自己満足ではあるけれどいずれ設置される日が来ると思います。笑

今日のレビューはもうすぐ来日予定の、先日来年限りで解散を発表したこのバンド。

A Loss For Words "Before It Caves"(2013)
Rate 4.31/5.00

ボストンのポップパンク、A Loss For Wordsの3rd。アメリカだとRise、日本だとIce Grill$からリリースされてますね。

彼らの最大の武器はボーカルMattyの暖かみと遊び心を兼ね備えたメロディー。前作はそのメロディーとジリジリと攻撃的なサウンドだったけれど、今作はメロディーに磨きがかかり、サウンドもそれに寄り添うように暖かみを帯びたものになっています。ただ単純に暖かみを出しているだけでなくて、メロディーにせよサウンドにせよ突き抜けるポイントをかなり絞った、と言ったほうがいいかもしれません。その分それぞれが際立つといった感じ。

前半の曲では、そのエモく突き抜ける部分をゲストボーカルとともに歌う場面が目立ちます。M-1"Distance"はPvrisのLynn Gunn、M-2"Conquest Of Mistakes"ではThe Wonder YearsのSoupy、M-5"No Pioneer"ではPolar Bear ClubのJimmy。ゲストボーカルは三者三様で、彼(彼女)らしい歌声、メロディーで曲を彩ってます。個人的には"Distance"のぐわーって高揚して行って、その後すっと力が抜けたかのような展開をするパートで熱唱してるLynn Gunnが一番良かったかも。


それと前半だと"20 Block"は前作のジリジリ感がかなり色濃くて好みでした。ジリジリとした展開から、リズムを変えてサビでは一気にメロウな方向に持って行くのが超ツボ。ボーカルオンリーになるところはハッとしました。



後半はもう一段階力が抜けるというか、メロディーの温もりをフォーカスする曲がさらに増える印象。パンクっぽさはうすれて、トップチャートにでも入ってきそうなロックに近いものすらあります。M-11"Brace Yourself"はアコギとボーカルで、午後から夕方への境目を歩くように始まって、途中から駆け出すようなバンドサウンドへと変化する、このアルバム屈指のエモさを持つ1曲。どうしてもひっそりと始まって、どかーんってなって、切なく終わる曲(日本語が下手)には弱いんだよなあ。



前作のジリジリとした攻撃的な面を期待してた人(僕みたいな)は、ちょっとびっくりするかもしれないけれど、突き抜けるポイントをはっきりさせたことで、攻撃的な部分は少し薄れるけれど、一つ一つでガツンとくるアルバムになっていることがわかるかと思います。メロディーの優しさが好きな人はこれ以上嬉しいことないでしょう。

----Japan Tour Info----

ということで、A Loss For Wordsと以前レビューも書いたState Champs、Pvris(acoustic)、Class Of 92(9/20 only)がIce Grill$主催で来日します。PvrisのLynnはAL4Wのサポートギターとしてもプレイするみたいだし、もしかしたら"Distance"もやってくれたりするのかも。いずれにせよ彼らの来日は最後だと思うので、要チェックです。詳細はIce Grill$のページを参照してください。僕は東京と川崎の3日のうちどこかで行けたらいいな…

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